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「ある日突然〜するアニメ」でひとくくりにする無意味さ

ある日突然○○し始めるアニメまとめ - 戯れ言

ブコメでも書かれているが、連続した時間の中で特定の意味を持つ部分だけを抽出して描写すれば、基本的にその始まりは「ある日突然」になるのは当たり前。とはいえ、ここで言われている「突然」という単語は「偶然性が高いこと」を意味しているだろうから、すべてがすべて「ある日突然」というくくりになるわけでもないのは承知の通り。

例えばかぐや姫は「ある日突然女の子が竹から出てくる話」でしっくりくるけど、げんしけんで「ある日突然大学に入ってオタクサークルに入部する話」という言い方は明らかにおかしい。どういう演出だと偶然性が高く「突然」という印象を受けるかどうかは、おそらく常識とその作品の中でそれまでに行われた描写の二つに依存すると思う。かぐや姫であれば、竹を取って暮らしているおじいさんが山の中に入っていくのは自然だけど、かぐや姫が竹の中にいるというシチュエーションが極めて不自然であり突発的なイベントを恣意的に発生させたように感じる。もし、もともとかぐや姫が月にいたときの頃から描写を始め、竹の中に入ることの所以や竹の中にいたときの心理描写をこまごまとやっていけば「突然出会った」という印象は無くなるはずだ。

昨今の深夜アニメにしても同様で、第一話で主人公とヒロインの出会いをいきなり描写するから突然のように感じるだけであって、第一話で誰もが異論を挟まない日常風景から始めて、両者のこれまでの生い立ちや世界観を丁寧に描写した上で出会いが生まれるのであれば視聴者が感じる偶然性は低くなるだろう。


で、それをやって面白いのか?面白くないよね。


突発的なイベント、視聴者の予想外の事態を否定したらそもそもみんなが好きな作品はアニメに限らずドラマでも小説でもかなり削られるはずだ。それだけ「突然」であることの意味は大きいのに、最近になってそれが揶揄されているのが理解できない。上記のまとめはネタだろうけど、これを理由にアニメを酷評する人がいたらちょっと嫌だ。


もうそろそろアニメで突然やってくる女の子とか、幼なじみとか、やめませんか? - あしもとに水色宇宙
尺の問題からいちいち生い立ちやらを描写するのは難しいから、突然現れた女の子を使ったり幼なじみを登場させるのは合理的な制作手法だけど、そればかりじゃつまらないよね。とのことらしいが、この人の2008年アニメベスト10を見れば、そういった「始まり方」がその作品において(否定的な意味で)重要な要素とならないことを自ら示しているように感じる*1。単にアキカンがつまらなすぎてぽろっと言っちゃっただけじゃないかと思う。うん。まぁつまらないと思うけどさ。

おまけ

ちょっと前に「空から女の子が降ってくる」ネタが話題になってたけど、そのときにpranさんからこんなページを教えてもらった。
第一話で、空から女の子が降ってくる漫画やアニメは、いくつあるでしょうか? ふと... - Yahoo!知恵袋
この中だと『天空の城ラピュタ』『ああっ女神さまっ』しか知らなかったんたけど、そういえば『鉄のラインバレル』もロボットと一緒に降ってきてたね。

*1:石動乃絵はある日突然出会ったイタイ女の子という言い方だってできる