AZIKの定義拡張における注意点

同指打鍵を回避するための拡張なんていうのはまさにタイパー仕様ではあるんだけど、そういう風にぶっちゃけても気にくわない(どうしようもできない)部分があるのでメモしておく。規則性云々とか言ってるけど、全体的に見てみるとやっぱり一貫性のない仕様になので人に勧められるものにはなってない。

kt(こと), kr(から), km(かも)の変更

以前書いたとおり、これら三つは実用入力においては頻度も高く「かなり使える」拡張なんだけど、もともとそれほど打ちにくい文字列ではないという理由で定義を変更することを決断した。これらの拡張はどちらかといえばトップスピードをさらに速くするためのものなんだけど、僕としてはボトルネックになる打鍵シーケンスをできるだけ無くしたかったのがモチベーション。とはいえ、完全になくすのももったいないのでそれぞれlt, lr, lmに引っ越した。

nr(なる)をどうするか

「む」「き」「じゅ」「で」から遷移する同指打鍵は「ガ行に遷移するもの」を除いて回避できたが、中央付近ではもう一つ「ぬ」が残っている。「ぬ」は「nf」「nu」のどちらでも打てるし、「nu」で打つ場合でも右人右中で打てば同指打鍵は回避できるので他と比べると優先度は低くなる。また、元々の定義である「nr:なる」の頻度もやはり高く、ltのように代わりに割り当てられるキーも残っていないという理由で、現状では「ぬ」の同指打鍵回避拡張は導入していない。
だけど打っていてたまに「塗り替え」とか出てくると「nri」と打ってしまうので、この拡張をどうすべきか検討中。

独自拡張を追加するときの注意点

「kr:から」のように単純にショートカットして打ちやすくなる拡張を定義するときは注意した方が良いと思う。すべての文字列はそれ単独で出現するわけではなく「いのち"から"がら」みたいに文節や文章の中で存在するものなので、前後に連接する単語によっては逆に打ちにくい系列が増えてしまう可能性もある。
そういう意味では同指打鍵回避拡張は最初の文字と最後の文字が変化しないので、安心して導入できる拡張だと思う。オブジェクト指向プログラミング的な用語で言えば、「いのち」と「がら」から見たときに「から」のインターフェースはそのままにしてリファクタリング(内部を改善)*1するのが安定した拡張と言える。

  • 「むら」mura→mra
  • 「きる」kiru→kru
  • 「じゅつ」jutu→jtu

一打鍵しか減ってないけど、同指打鍵ではどの指でも100ミリ秒近くかかることを考えると意外と実利は大きい。


そういえばブコメとかW/Hさんの記事で気づいたけど、現時点でもタイプウェル国語Kで@月(月配列)とか@下駄(下駄配列)で参戦してる人はいるんだよね。GANGASさんからすれば単にそういう名前を付けているという程度の認識だろうから、これを以て特殊配列参入を認める議論に持って行くこともないと思うけど一応現状確認。

*1:リファクタリング自体がインターフェースを変えずにという意味も持っているので重複してるけど気にしないでくださいな