EWI-4000s買いました

とりあえずどんなもんか試してみようと思って、楽器屋に行きWX-5とEWI-4000sに触ってみたら、思っていたよりもWX-5はいまいちで、EWI-4000sが素敵だったので迷うことなく買ってきました。

両者の比較はここによくまとまっています。
WX5入門>AKAI EWIとの違い

試奏してみて

僕が感じたWX-5のいまいちなところはキースイッチの軽さ(安っぽい感じを受けた)で、EWI-4000sの良さはずしりとくる重み……ですかね。そこかよwって感じですが、楽器として手に持ったときにしっくり来るのって大事だと思います。試奏してみた感じではタッチセンサーは全然問題ない、というかむしろ吹きやすかったし、オクターブの切り替えがローラーになっているのも悪くなさそうでした。
ただ、EWIは吹き込んでもほとんど息が抜けないので、思いっきり吹きたいときに吹いてる感じが得られないってのはありますね。なぜこういう実装なのかはわかりませんが。

ちなみにお値段は9万円なのですが、サックスやクラリネット、トランペットやいかにもシンセな音がこれ一本で出せると言えばそう悪くはないです。なによりモノとして良くできているので満足してます。

いろいろ吹いてみて:オクターブ

試奏したときもそうでしたが、関係ないところを触って変な音を出してしまうことが多いです。特に難しいのがオクターブを切り替えるときで、親指でオクターブローラーを操作すると同時にシ→ド、ド→レで一気に指を離したり押さえたりするため、変な音が出ることが多いです。普通の管楽器だったら同じように息を吹き込んで1オクターブ上と下の音がころころ変わるというのはあり得ないのですが、こっちはタッチセンサーなので指がすべて。というわけで、管楽器よりも指の動きにはシビアになる必要があります。

だもので、今はひたすらスムーズにオクターブを切り替えるためにスケールの練習をしています。

とりあえずヘ長調(♭が1つ)、変ロ長調(♭が2つ)、変ホ長調(♭が3つ)、ト長調(♯が1つ)、ニ長調(♯が2つ)、イ長調(♯が3つ)を毎日1時間ほど。慣れてきたら徐々に調性を増やしていきます。順次進行がスムーズにできたら跳躍進行も練習する予定。

もともとリコーダーでも同じような練習をしていたのですが、リコーダーの基礎練本が無かったので、↑の教本はフルート用だったりします。で、リコーダーの方が音域が狭いので楽譜どおり吹けないところも多々あったのですが、ウィンドシンセの音域をもってすればなんてことないわけで。音域を調整するのが面倒くさくてこれまで吹かなかった曲もどんどん挑戦していこうと思います。

いろいろ吹いてみて:ビブラート

あとはビブラートですかね。これはウィンドシンセに触って初めて知ったのですが、サックスのようなシングルリードの楽器ではリードをかむ感じでビブラートをかけることもできるらしいですね(!)フルートやリコーダーのようなエアリード楽器でははき出す息の強さを変えて*1ビブラートをかけているので、これはびっくりしました。

で、EWI-4000sでもマウスピースをかんでもごもごやってるとそれに合わせて「音の高さ」が揺れてビブラートになるよ、と取説に書いてあります。実際に演奏してみるとこれにちょっと違和感があって、確かにリコーダーなどで息の強さでビブラートをかけたときに「音の高さ」も微妙に変わりますが感覚的には「音量」の変化の方が大きいのでそんなに目立ちません。一方でEWIの場合は音量はずっと一定で音高だけ変化するので、今までやってきた「ビブラート」との違いにあれ?という感じになります。
ちなみにWikipediaによると

音量の揺れと音高の揺れの二種類に分けられるといわれるが、電子楽器を除く一般の音源において、音高と独立して音量のみが揺動することは非常に稀であるから基本的には音高の揺れを指しているものといってよい。また、聴覚上も両者を厳密に判別出来ることはないのであまり意義のある分別ではない。

だそうだ。音高ではなく音量の揺れに設定できないものかと調べてみましたが、今はちょっとわかりません。音源の設定とかで出来る可能性はあります。

いろいろ吹いてみて:指使い

指使いもさすが電子楽器って感じですね。この指使いをするとこの音、という対応関係が用意されているわけではなく、このキーは-1、このキーは+1というのがあるだけで、押さえた指に対応する値を合計して基準音から差し引いた音が鳴るということのようです。なので押さえる指をどんどん増やしていくと音が下がっていくと。こんな方法でジャーマン式リコーダーとほぼ同じ指使いを実現できるんだから面白いですね。

ちなみに基準音はCis(ド♯)で、合計が-2だったらB(シ)の音が鳴るという感じ。ほとんど全てのキーが-1,-2なので、場面場面に応じて特殊運指は作り放題ということになります。
これの便利なところは他にもあって、+1のキーを押さえながら普通の運指で演奏すると全部の音を簡単に半音を上げることができるのです!何が嬉しいって曲の途中で転調して半音上がるというのはアニソンや東方サウンドでは日常茶飯事なのですが、+1キーを押さえながら同じように演奏するだけで半音上げられるんですからこんなに楽なことはありませんwwちなみに+1だけでなく-1のキーと合わせてどちらのキーも普段は使わない左手小指で抑えることが出来ます。素晴らしい!

まとまらないまとめ

まだポルタメントとかピッチベンドとか全然使いこなせていないし、音源関係のこともまったくわかっていませんが、8オクターブの音域があるってのとサックスその他の音で吹けるってだけで結構楽しめてます。好きな曲であってもリコーダーの音ではどうしても合わないってのはよくあるので、曲に合わせた音色で吹けるって素晴らしいです。そのうち何か適当に録音するかもしれないのでお楽しみに。

*1:当然腹式呼吸なのでお腹でビブラートをかけるという表現をしたりをするときも