モデルを検証するための実験用ワードを作りたいのです

タイピング/考察 - トモえもんの押し入れ
以前まとめたタイピングに関する記事をちょっと読み返していて感じたのですが,実は似たような話題が多いんですね.んで,どれもこれも仮説を立てただけで終わっているか,おざなりなテストで終わっていて何の結論も出せていません.

例えば,初速に関する簡単なテストをやっていますが,一回だけの試行とか意味なさ過ぎです.この実験では,W/Hさんも提唱しているバッファリングモデル(文字列の長さによる待機時間と初速の関係)を実証したかったわけですが,当時はサンプルに使うワードをそろえるのが面倒であんなしょうもない結果で終わってしまいました.

とりあえず,ウェザタイ風に単語を連結させて1文字〜20文字程度のワード群を作ってみようと思います.



ちょっと話はそれますが,上で「モデル」という単語を出したとおり,最近特に,人がタイピングするときにどういった情報処理が脳内で行われているか関心があります.もちろん,脳内の処理を正確に把握することはできないので,それを知るには「こうではないか?」と推測して仮説を立てた上で正しいかどうか実験してみるしかありません.誰か研究者がやっていても良さそうなものですが,少なくとも僕は聞いたことがありません.
僕も含めてタイピングを趣味にする人たちがあれやこれやと書いていたりすることはありますが,それはすべて検証していない仮説に過ぎません.(もちろん,実証されてるものもあります)*1

モデル化することに何の意味があるのかと思うかもしれませんが,モデルというのはお互いに納得できる・議論の土台になる基準です.これが無いと例えば「この練習方法が優れている」という主張をしたとしても,「それはあんたの仮説が正しければそうだろうね」で終わってしまいます.

モデル化というのはよくわからないものに対して行われることで,わりと至る所で行われています.例えば同じ地点から同じ方向に同じ時間に,時速100kmで走る車と時速4kmで歩く人がスタートしたら,10秒後にどちらが前に出ているかと聞かれたら誰もが車と答えるでしょう.これは,物理法則という形で物体の動きをモデル化したものをみんなが納得して受け入れてるからできる議論なのです.自然科学に限らず人を相手にした社会科学でもたくさんのモデルが作られています.

モデルという用語が不慣れであれば法則でも構いませんが,タイピングという動作においても実験で確認した法則を見つけていくことで,より効率的に学習や高速化を進めることができるんじゃないかなって思ったりしてます.

※もしそういう研究とかご存知でしたら教えてくださいm(_ _)m


以上,がむしゃらに練習するのが億劫になったタイパーの戯言でした.まとまってないけどモチベーションをわかってもらえると幸せです.

*1:例えばかな入力はローマ字入力より2倍速いという仮説が正しくないことは一般的な文章に出現するかなの頻度分布を調べればわかります