遠出したらまずはネカフェ

例によって朝6時に駅前に放りだされたのでとぼとぼとネカフェ探索.明日発表だからスライドの修正しなきゃと思いつつもまずはバスの中で途中まで読んでいた本を消化.

理性の限界

ちょっと立ち読みして面白かったので買ってみた本.
理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)
これはすごい!読んでる最中に何度もため息が出てしまう良い本でした.出てくるキーワードは非常に理系よりなのですが,数式はほとんど出てきませんし,第一章なんかは割と文系よりの話なのでみんなにお勧めできる本です.個人的には研究室の4年生とかに読んでほしいですね.

この本は三つの章から構成されていてそれぞれ以下のような内容です.

選択の限界
投票という民主主義的な手法の矛盾を指摘するところから入り「アロウの不可能性定理」によって完全に民主主義的な投票の方法は存在しないことを示します.
科学の限界
ミクロの世界では運動量と位置を正確に測定することができないというハイゼンベルク不確定性原理が骨子なのですが,それ以外にも量子論の解釈や科学そのものの認識について熱く議論しています.
知識の限界
残るはゲーデル不完全性定理です.簡単に言えば「証明できない問題も存在する」ってことでしょうか.ナイトとネイブの例がすごくわかりやすいです.

まさに理性の限界.科学の進歩によってなんでもできるようになるんだ!って思ってる人はこれを読んで叩きのめされちゃってください.
目次のキーワードだけ見ると一体どんな議論に飛ばされるのかと焦りますが,全編を通じてディベート形式になっており「論理主義者」「大学生A」「哲学史家」「ロマン主義者」とか名前だけでネタになるような人たちが論を展開していくためかなり楽しく読めます.たまに出てくる「急進的フェミニスト」がすごくいい味出してますw

初めに書いたとおりあまり数式が出てこないので読みやすいことは読みやすいのですが,ページ数が少ないこともあって物足りなさを感じるかもしれません.逆にこれだけのページ数でこれだけの内容をわかりやすく伝えてる著者もすごいのですが,そういう人は参考文献もしっかりびっしり69件載ってるのでそちらを見てみると良いでしょう.

僕はもう一度不完全性定理―数学的体系のあゆみ (ちくま学芸文庫)を読もうと思います..

龍狼伝

こっからはネカフェの漫画.
龍狼伝 中原繚乱編(3) (月刊マガジンコミックス)
龍狼伝というタイトルは37巻までで,「中原繚乱編」という副題付きで新しく出てたのね.知らなかった.竜の子がさらなるレベルアップを果たして登場!竜騎兵を従える姿はもうかっこよすぎ><五虎神・黄尸虎も倒しちゃってしばらく竜の子に対抗できる存在は出てこないかと思いきや,最後に甘寧が登場.

「最強」とか死亡フラグやめてくださいww

なるたる

「ぼくらの」の作者が書いたちょっと前の作品.
なるたる(1) (アフタヌーンKC (186))
やっぱりぼくらのにすごく雰囲気が似てるけど,あれに比べると登場人物達の「どうしようもなく破滅へ向かう」っていう感じはなくて結局人と人の関係だけで崩壊に向かっていったよね.ぼくらのだと管理者が有無を言わせずその星を巻き込むわけだけど,なるたるの竜の子の存在はきっかけにすぎなかった.

だからこそ,最後の最後であそこまで行っちゃうのは悲しすぎるだろう.人外の手によって破滅するならいいよ.サイカノみたいにどうしようもなく究極兵器になっちゃう女の子の手によって破滅するのでもいい.でも,なるたるの場合崩壊への道筋はシイナっていうただの女の子が引いちゃうんだよ…泣けてくる.

シイナがクリさんの反対の存在だったとか最後にいろいろネタが割れたんだけど,正直そこらへんはよくわからなかった.後でもっかい読んでみようと思う.


一番,納得できないのはのり夫の扱い!
あの最後はひどすぎるよ(泣
のり夫大好きだったのに…
あの場面だけ鮮烈に頭に残ってしまった.



これ読み始めたおかげで5時間で出るつもりが9時間になったw
京都まで来てこもりすぎwww