DTMでリズム感を鍛えるメリット

DTM第3回目の講座は打楽器(パーカッション)を扱う講座。僕はその講座の担当なのだけど打楽器とは縁が薄いもんで、MIDIシーケンサのDominoでも打楽器パートはほとんど触ったことない。まぁ、相方の後輩が吹奏楽のパーカス上がりで、DTMでも打楽器にはかなりのこだわりを持っているらしく、おんぶにだっこでいろいろと教えてもらっている。


さてさて、打楽器講座ではリズムパターンとかフィルインとか教えているわけだけど、その前の導入でこんなのを入れている。

ぱっと見で何をするかわかるだろうか。そう。この音符で表記してあるとおり手をたたいてリズムを刻んでもらうのだ。「リズム感チェック」と題して「リズム」とか「リズム感」というものがなんなのか体感してもらおうと思ったのだ。

電子メトロノームも一拍ずつで鳴らしているのだが、さすがにバスドラムのリズムは初見でやるのは難しいらしい。ちなみに、リズム感と一口に言っても「音楽を聴いてリズムを把握する感覚」と「楽譜を見てリズムを把握する感覚」の少なくとも二種類があると思うけど、ここでやってるのは読譜能力に関する方だ。

もう少し具体的にリズム感について思ったことを書くと、例えばこのスネアの場合は8分休符を休んでから裏拍を叩いていくんだけど、メトロノーム一拍に入っている表拍と裏拍を感じる必要がある。また、バスドラムの場合は一拍の中に16分音符が4つ入っていることを把握できないと3つ目、4つ目の音は叩けない。ざっくり言えばそれを感じられるのが「リズム感がある」ということなんだと思う。


という感じでいろいろ奥が深いのだけど、ともすれば受講生にとっては「なんでDTMやるのにこんなことしなきゃいけないのだ」ってことになりかねない。今の若者は実利を伴わないことには付いてきてくれないのだ。(とか言ってみる)

まぁ、僕自身はDTMでもリズムの読譜能力は十分に役立つと思ってるからこのエントリを書いているわけで、「いちいち音を鳴らさなくてもリズムを把握でき」ればより効率よく打楽器パートを作れるだろう。視唱*1できればメロディーパートをいちいち再生しなくてもいいのと同じだ。

手間を省けるというのに加えてもう一つ。「音」は必ず時間的な制約がついた上で成り立つものなので、再生して確認するためには(テンポが同じであれば)常に同じ時間を要するが、見て確認できるのであれば慣れれば慣れるほど早くできるといったメリットがあるんじゃないだろうか。

もっと書こうと思ったけど別の話になったので別のエントリへ。

こういう概念的なことばっかり理解を深めていって、DTMの実践能力はまるで身についてないという……orz

*1:楽譜を見ただけで唄える