独り言

文明としてのネットワーク

文明としてのネットワーク


友達がこの本を取り上げてなにやらネットワーク加入率についてクイズを出していたので、レポートも忘れて考えてしまった。ここでのネットワークというのは例えばmixiのようなもの。構成員が増えていくほどその集合の価値が増すものであれば仮想でも現実でもいいでしょう。


100人の人がそのネットワークに対する根本的な価値観*1として0円から100円を持って一様に分布しているとします。はじめに言ったとおりネットワークは大きくなればなるほどその利用価値が大きくなっていくので、個人がネットワークに参加するために払えると思える費用はもともと根本的な価値観として持っていた0円から100円の金額に加入率(0〜1)を掛けた値になります。


具体例を挙げると
100人のうちの1人である僕はmixiに60円の価値があると思っている。現時点で100人中30人が加入している。その場合僕がmixi加入に支払ってもいいと思える金額は
60×(30/100)=18円
mixiは現在無料ですが、有料だと仮定してその金額が18円より高い場合、僕の選択は「参加しない」ということになります。


これを数式に落とし込んでグラフにすると縦軸が払える金額、横軸が加入率で原点に接する下向きの放物線になるようです。グラフは面倒なので書きませんが、mixi加入に要する一定の費用をx軸に平行な直線として放物線に交わらせると交点が2つできます。1つ目の交点を超えると、払ってもいい金額に対して費用のほうが小さくなるので加入者はどんどん増えていきます。2つ目の交点を超えると費用の方が払ってもいい金額より大きくなるので加入はストップします。

この現象は理屈では理解できたが、
実際の世界で具体的な状況・口語訳解釈を考えてくれい

というのが問題です。


はじめこの問題を見たとき、加入者が増えればネットワークの価値はどんどん増えていくんだから加入率の上昇がストップするのは変じゃないのかと思いました。しかし、今回の問題で100人の人がもともとmixiに対して持っている価値観は0円から100円。加入していくのはもともとmixiに対して高い価値観を持っていた人ですので、加入せずに残っているのは0円〜20円といった人たち。もともとネットワークが最高の状態でも20円しか払おうと思っていない人が入会に30円かかるとしたら、どうやっても参加することにはならないんですよね。


こんな感じで僕は納得しました。
放物線に加入率y=fのグラフと、加入率fのときに次に加入する人がもともと持っている価値y=1-fのグラフを合わせて書いてみるとわかりやすいかも。なんか勘違いしてるかもしれないので、e氏のご意見待ってます。

*1:定義では社会の構成員全員がネットワークに加入したとき(加入率=1)のある個人iが持つネットワークへの価値。[0,1]の値で一様分布