習得したキーボード配列の記憶が消失するとき

今日のまとめ。

キーボードに触れずに頭の中でキー入力を行うシャドータイピングは、キーボード配列を定着させる段階だけでなく、その記憶を維持する上でも非常に有用である。

シャドータイピングによるタイピング練習のすすめは各所で書かれていますし、その効果は僕も認めるところです。打ち込むときは手を大事に - tomoemonの日記のときも指への負担について少し書きましたが、配列習得の序盤の段階では集中的に実際のキー入力を行うよりもバランス良くシャドータイピングと並行してやった方が、手指に対する負担を考えると効率的に練習を行えるはずです。
AZIKを習得するときは特にシャドータイピングを意識的に実践し、マクロスFのライオンとかを流して曲に合わせてその歌詞をシャドータイプしていました。
過去に唐子ちゃんなんてゲームを作りましたが、曲のリズムに合わせてタイピングするゲームなんか無くても頭の中で全部できちゃうわけです。


さて、本題は「キーボード配列を習得する段階におけるシャドータイピング」ではなく、「キーボード配列を習得し終えた段階におけるシャドータイピング」です。
最適化検討ツールを親指シフトに対応しました - tomoemonの日記で次のようなことを書きました。

AZIKやるまではずっと飛鳥でシャドータイピングしてたから実際に打たなくても忘れることは無かったのですが、最近はAZIK練習のために意識的にAZIKでシャドータイピングするようにしてるのもあって徐々に忘れていってます

はい。さっき飛鳥配列で打とうとしたら完全に打てなくなっていることを確認しました。2005年〜2007年まで2年間まったく飛鳥を打たない時期があったにも関わらず、飛鳥を再開したときにスムーズに打つことができた一方、今年の1月の時点ではタイプウェルでXA出せていたものがまったく打てなくなっているというのは驚愕の事実です。


また練習をすればすぐに思い出せるであろうとは思いますが、現時点でまったく打てなくなっているのは間違いありません。そして、この原因は間違いなくシャドータイピングをやっていたか否かにあります。2005年〜2007年までの間は他の配列をやることもなくずっとQwertyでしたが、シャドータイピングは無意識に飛鳥配列でやっていました。一方でこの半年間は日常作業はQwerty/AZIK半々ぐらいで、しかもシャドータイピングは意識的にAZIKでやっていました。


当然のこととは思いますが、使われない記憶は薄れていくのみで、結果的に飛鳥配列を打つことが出来なくなりました。定期的に飛鳥配列に触れて記憶をリフレッシュすれば両方を維持することもできると思いますが、少なくとも記憶をリフレッシュするには「実際にキーボードで打つ」か「シャドータイピングで使う」ことが必要になるんだと思います。


逆に、配列に関する記憶を維持するという観点から見ればこの二つは全く等価であると言えます。もし数年間まったくキーボードに触らずにシャドータイピングだけやり続けたとしたら、指の動きが衰え、タイピングが遅くなることはあるかもしれません。しかし、他の配列で指を使い続けた場合は、数年後に元の配列でキーボードを打っても昔と大差ない速度で打つことが出来るはずです。


余談。
飛鳥配列を打てなくなるのはいろんな意味で非常にもったいないので、そのうち練習しておきます。