あなたのブログは実業的か虚業的か

昨日お昼のテレビ番組を見ていて量的緩和というのがようやく少しわかりました。でも、与謝野さんはなんであんなに自信なさげに話すんでしょう。本当に大丈夫なの?と余計に心配になってきます。


そのあと、いわゆるご意見番の人たちとソースネクストの松田社長を含めて、ホリエモンのやっていたことに関する討論になりました。


松田社長は話を振られると経済のことはわからないので、と終始困ったような顔をしていましたが、後半のテーマである実業か虚業かという話になると、しきりと「お客様」という単語を使って話を展開しはじめました。最終的に「実業か虚業かそれはお客様が判断すること、その仕事で幸せになれるお客様がいれば実業であるし、いなければ虚業である」と言っていました。


お金をあっちからこっちへ動かすだけの仕事という表現はよく聞きますが、なんでそれでそこまで蔑まされるのかがよくわかりません。*1アニメの声優とエロゲの声優を比較するようなもんじゃないかと思います。まぁ、みんながみんなそれに傾倒してものつくりの技術が失われていくのは怖いですが、それはまた別の次元の話じゃないかと。


誰かの役に立つか立たないかという指標は小学生でも理解できる簡単なもので納得させやすいです。ドラッグの密売とか死の商人みたいなのはどうなんだとなるとすぐに窮してしまいますが、このあとの話のために実業か虚業かは人の役に立つか立たないかという判断にしておきます。


さて、そういう判断のもと自分のブログが実業的か虚業的か考えてみました。まず役に立っているか立っていないかの判断ですが、アクセス数、コメント数、トラックバック数しかなさそうです。現状を見るにコメント欄は閑古鳥が鳴いているし、最近のトラックバックは皆無、アクセス数は1日に30程度。


こういう現状では胸を張って誰かの役に立っているというのはなかなか難しいです。それじゃ、ここは虚業的ブログなのか。さすがに簡単に自分を貶めすぎな気がしてきました。しかも、こんな判断ではかなりのブログに虚業的ブログの烙印を押してしまうことになるので、それは自分でも心外。そもそも自分が他の人のブログを見て面白い、とか役に立ったと思ったときにいちいちコメントを書いたりするかというと書いてないんですよね。アクセスする人は基本的に無言なのです。


アクセスしてくる人は大体以下のように分けられます。

  • お気に入り(巡回リスト)に入れている人
  • 検索エンジンで記事にある内容を探すために来た人
  • 検索エンジンで関係ない記事がヒットして来てしまった人
  • はてなキーワードから来ている人
  • 他のサイトからのリンクで来ている人


分けてみて思いました。毎日見に来てくれる人、つまり巡回リストに入れてくれる人がいるなら、それは自分のブログに価値を感じてくれているということなのだから役に立っていると言えるんじゃないか。ただし、昔なにかを感じて登録してはみたが今は惰性で見ているだけという可能性もありえますが。


ちょっと光明が見えてきましたが、はてなの無料版はお気に入りから来ている人の数は項目としてあげてくれないようなので、現状いるのかいないのかわからないという困った結果ですorz正直言って自分のブログが役に立っているか立っていないかを気にするのは小心者のすることじゃないかと思えてきました。そんなこと気にしないで書きたいように書けばいいんです。


だって日記なんだから。


最近後輩のブログを教えてもらったのですが、そこでアクセスアップ論と称してブログの分類をしていました。その中で興味深いものが一つあげてみます。

日記ブログ:書き手そのものに関心がある人は楽しめるが、それ以外はどうでもよい。

まったくもってそうですね。書き手に関心があればどんなにつまらない記事でもすばらしく感じるのは水樹奈々のブログを見てもつくづく思います。逆に言えば関心を持たせられるような人はブログでネタを出さなくてもそれ以外の魅力があるから問題ないんです。


そういう特別な魅力がない人が書く日記の存在意義はどうなのか。


過去に書いた日記を自分で見て楽しむという意義はあります。「ここは自分の備忘録のためだけに存在するんだ」と言ってしまうこともできますが、それならなぜ公開するのか。なぜあなたの日記を衆人環視にさらす必要があるのかという疑問が当然のようにでてきます。


わざわざ他人の時間というリソースを消費させるだけの価値を持っていると言えますか。すべてのブログにおけるすべての記事が実業的であることが理想なのかもしれません。しかし、そんなことは不可能だし実行しようとすれば誰も彼もブログのためにしか生きられないでしょう。


今のところブログは千慮の一得(愚か者の1000個の記事にも1個くらい誰かの役に立つものがあります)でも十分意義のあるものだし、ネットワークのつながりがさらに密接になったおかげで一得を見つけるのもずいぶん楽になっていると思います。


ということで


このブログからいつかあなたの一得が見つけられることを願って終わり。

*1:キーワードを見てみたらねずみ講とかも虚業というんですね。この点に関してはいろいろ勘違いしているかもしれません。